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わが足跡/相子 智恵


御降(おさが)りや小石の縞のあきらかに

峰八つ雪被りたり相照らす

雪雲の日裏ずんずん進みくる

わが足跡も明日凍るらん雪を行く

凍豆腐括る藁紐かんばしき

引つ込みの子役大股初芝居

紙吹雪固まり落ちや初芝居

炬燵天板裏面緑トランプす

干蒲団取り込みてもう次が干され

早梅を見上ぐや額を日にさらし



あいこ・ちえ
1976年生まれ。「澤」同人。
2009年、角川俳句賞受賞。

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2010.01.30 Comment:0 | TrackBack:0
12月5日朝日新聞・天声人語より


船のやうに年逝く人をこぼしつつ/矢島渚男
2009.12.05 Comment:0 | TrackBack:0
山暮れて紅葉の朱(あけ)を奪ひけり   /蕪村
2009.12.03 Comment:0 | TrackBack:0
われら/大谷弘至


われら住む家を映して水澄めり

花一つ泡と咲き出て藤袴

余呉の海けさは小鮎も錆びにけり

よき声の虫籠の中はまくらがり

秋深し隣に人の眠りゐて

裏富士の秋まざまざと暮れゐたり

誰が踏みゆきたるあとか落葉踏む

ぽかぽかと海を見てゐるコートかな

神在の大根島より牡丹苗

神の留守預つてゐるわれらかな



おおたに・ひろし
80年福岡生まれ。東京都在住。「古志」副主宰。

2009.11.14 Comment:0 | TrackBack:0
虫の音の差引きもやや夜更けかな(綾瀬市・藤島きみ子)

        10月10日朝日新聞・今週の一句
2009.10.16 Comment:0 | TrackBack:0
君が手もまじるなるべし花芒(はなすすき)/向井去来
2009.10.01 Comment:0 | TrackBack:0
盆の鉦/高室有子


朝風に鉦打つ音の盆会かな

盆道にこの数日の水たまり

尻つややかに茄子の馬太りたり

胡瓜揉風邪の女につくらせて

仰向けに蝉放心の眼かな

橋涼し昨日の魚影あらざるも

盆過ぎの富士ぼんやりと雲を待ち

遠雷や鶏舎の卵ほのじろく

草の穂のまだかたくなに真直ぐに

ペン皿に紙縒四五本今朝の秋


2009年8月15日付け 朝日新聞夕刊より
2009.08.15 Comment:0 | TrackBack:0
遠雷/井越芳子

対岸の葦原青く見てをりぬ

草いきれ石はしるしとして置かれ

青芝を正方形とおもひけり

遠雷の床ひろびろとありにけり

窓の辺に火を焚いてゐる夏蚕(なつご)かな

夏蚕飼ふときどき空気動かして

黐の花こぼれて雨を暗くする

草刈りの鎌の三日月草の上

人声のしてゐる山の花菖蒲

集落のその鉄塔の立葵


                   7月4日付け朝日新聞夕刊より




いごし・よしこ 58年東京生まれ。俳人。「青山」同人。
句集『木の匙』(富士見書房)。
08年、句集『鳥の重さ』(ふらんす堂)で第31回俳人協会新人賞受賞。


2009.07.05 Comment:0 | TrackBack:0
緑陰/田中亜美



緑陰に竜の話の好きな子と


アンデルセン薄荷の匂ひの頁繰る


薄雪草Salz(ザルツ)と呼べる塩のこと


貝殻の擦れし傷よレース編む


百合きつと痩せてゆく骨それを抱く


腕よりも腿つめたくて薔薇の雨


火酒(シュナップス)・サルビア・子午線・塔聳(そび)ゆ


あじさゐや瞼の重き星満つる


傘ふかく傾げ声無き人魚たち


青葉騒(あおばざい)波打ち際のやうにかな


                 5月23日朝日新聞(夕刊)より



たなか・あみ 70年、東京都生まれ。
「海程」同人。06年、第24回現代俳句新人賞

2009.05.23 Comment:0 | TrackBack:0
4月11日朝日新聞夕刊に掲載されていた大元祐子さんの「春光抱(いだ)く」(10句)より、わたしがいいなと思ったのは次の一句。


  春の小川母の胎なる音たてて



小川のせせらぎに「胎内の音」を感じたところに発見があると思う。
ほかの句は、短歌の類想がある気がするが、俳句ではまだ新しいのかもしれない。
わたしは、共感はしたが新鮮な感動はおぼえなかった。


         *大元祐子(おおもとゆうこ)
              56年東京生まれ。俳人。「未来図」所属。句集『人と生まれて』(角川書店)


ほかの9句↓ 
2009.04.14 Comment:1 | TrackBack:0
無礼なる妻よ毎日馬鹿げたものを食わしむ

       橋本夢道『無禮なる妻』(1月26日朝日新聞記事より)



爆笑でございました。
作者は、愛妻家だったそうです。
いいなー、この歌。面白い。
2009.01.29 Comment:0 | TrackBack:0
横ずわりして水中の秋の河馬

             坪内稔典
2008.11.05 Comment:0 | TrackBack:0
囀(さえず)りやどれも空向く壜の口  (中西夕紀)



解説・坪内稔典
囀りは小鳥の雄の求愛の歌。この句の並んだ壜の口も囀りたい感じ。なんだか愉快な光景だ。
ちなみに、小鳥は吐く息でも吸う息でも声が出るという。ホーは吐き、ホケキョは吸うのか。

2008.03.20 Comment:0 | TrackBack:0
以前にも書たことがありますが、会社の友人・岡本愛弓さんの俳句を紹介します。
1998年に発行された黛まどかさんの「恋する俳句」に収録されたものですが、解説によると、『女性セブン』にて1996年10月10日号から1998年4月9日号まで連載された「ヘップバーンを詠むページ」に加筆、再構成したものだそうです。
俳句のテーマとしてひとつの課題(お題)を挙げて読者の作品を募集し、寄せられた句から、黛まどかさんが優秀作として松、竹、梅の3句と佳作を選び構成されています。
ヘップバーンというのは、当時、黛まどかさんが主宰されていた女性だけの俳句会のこと。私も1度だけヘップバーンの句会に参加させていただいたことがあります。


それでは岡本愛弓さんの作品を。【】中はお題です。

【ドライブ】
<佳作>ドライブと言いだしかねて遅桜

【花見】
<松>シャンペンを買いて花見の人となる

【卒業】
<佳作>横書きの十七文字や卒業歌

【ばら】
<佳作>棘(とげ)一つ身の内に在り薔薇活ける

【コンサート】
<佳作>サックスのバラード窓を越えて冬

【遊園地】
<佳作>鳥渡る空へ空へと観覧車

【ラブレター】
<佳作>ジャケットに秘密一片ラブレター

【雪】
<佳作>恋唄は昔々や雪女郎
2007.06.26 Comment:0 | TrackBack:0
春雨を髪に含みて人と逢う

           眠女(岸田今日子)

           12月22日朝日新聞・天声人語より


ご冥福をお祈りします。
2006.12.22 Comment:0 | TrackBack:0
さみしさのいま声出さば鴨の声

             岡本 眸(ひとみ)/『手が花に』
2006.12.20 Comment:0 | TrackBack:0
ねんねこから片手出ている冬霞

           飯島晴子/『蕨手』より
2006.12.12 Comment:0 | TrackBack:0
万聖節(トウサン)や空気一気に凍る音(フランス・美帆シボさん)



このブログに何度かコメントしてくださった美帆シボさんの俳句です。
12月4日の朝日俳壇に載っていました。
2006.12.04 Comment:0 | TrackBack:0
音たてて立冬の道掃かれけり(岸田稚魚)
2006.11.07 Comment:0 | TrackBack:0
友人の句です。


遠雷や人なき店の抽象画 

          鈴木鷹夫選 佳作 


青葉して遠近法を学ぶ木々

          黒田杏子選 佳作

夜光虫波の定めし行方かな

          大橋敦子選 佳作


     作者:岡本愛弓
2006.10.25 Comment:0 | TrackBack:0
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