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いとせめてもゆるがままにもえしめよ斯くぞ覚ゆる暮れて行く春

              与謝野晶子


「いとせめて」は、はなはだしくの意。
「私の気持ちを、十二分に燃えるがままにさせておいてください、この暮れてゆく春の日の中で」
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2005.04.29 Comment:0 | TrackBack:0
いのちもてひとに恋せり思ひきり梢豊かにさやぐ葉桜

         橋本喜典歌集「冬の旅」(昭和30年)


25日に起きた電車脱線事故の死傷者には、大学生や若い人が多かったそうだ。
あの電車に乗るまでは、この歌のような気持ちで好きな人のことを思った人もいただろう。
若い人の、それも理不尽な死。これも運命というなら、なんて残酷な・・・。
とても言葉にならない。

合掌。
2005.04.26 Comment:0 | TrackBack:0
ツンとした胸欲しくなりランジェリー売り場へ春の胸買いにゆく(沼津市・森田小夜子)


銀色に青き斑点光らせて鰆並べりボストンにも春(アメリカ・久下朋子)




一首目 暖かい風が吹いて、コートを脱ぐ春は、胸のラインが気になるもの。
女性ならではの歌。

二首目 魚へんに春と書いて鰆(さわら)は、名のとおり春を連れてくる魚。
厳しい寒さの冬をくぐりぬけ、春のやわらかな日差しの中で見る希望のようにも思える。  
2005.04.25 Comment:0 | TrackBack:0
餅を搗く兎ひとつを休ませて春夕空に浮かぶ半月(山形市・黒沼智)

「山陰本線裏町踏切」のプレートにポワンポワンと乗る春の雪(綾部市・出口真理子)




一首目:春めいた夕方の空に浮かぶ半月。片方のウサギを休ませている、という表現が楽しい。

二首目:まず「山陰本線裏町踏切」という固有名詞にひきつけられる。
ポワンポワンという表現が、絵本の読み聞かせみたいでいいな。
2005.04.11 Comment:0 | TrackBack:0
白梅につづき紅梅咲く苑に河童のごとくわれはたたずむ

声に尾のありて靡けるゆふぐれに自転車二台かたはらを過ぐ

弥生尽こころの底に少しだけ溜まれる水に月が揺れおり

真夜中にチーズを食べむと冷蔵庫ひらけばあをき深海の見ゆ

大粒の苺ばかりが売られをり二十二時まで灯るマーケット

春深し円筒形の帽子箱ありてあければからり空っぽ

濃緑はわれのこころに足らぬ色 山藤の花揺るる坂ゆく

汗拭きつつ坂のぼりをり大空から凶器降り来し時代のありき
2005.04.04 Comment:0 | TrackBack:0
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