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ト音記号を最後に書きしはいつなりしか広げし白紙に雨音ひびく


薬包紙赤きを鶴に夜々折りて内ら明るき缶にためゆく


みづからを風にあやつりぐんぐんと上りゆく凧高さは力


深入りは必ず裏目に出ることの自戒としておく 友はもういらない


匙の腹にさかさに映る自(し)が顔をひきのばし縮めなどして夜半(よは)はかな


二時すぎて思ひつめることはもう止そう月読ひつそり右に傾く


           ※月読・・・月のこと。



河野裕子さんの『体力』を繰り返し読んでいる。
1998年に第8回河野愛子賞を受賞した、作者の第七歌集。

河野裕子さんには
「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか」 (『森のやうに獣のやうに』1972年)
「青林檎与へしことを唯一の積極として別れ来にけり」(『森のやうに獣のやうに』)
「たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近江と言へり」(『桜森』1980年)
など有名な歌が多くある。
代表作と言われる若き日の歌はもちろんすごくいい歌なのだけど、それに比べて地味にさえ思えるがこちらのほうが私は好きだ。
ちょうど、この歌集を編まれた頃の河野裕子さんと同じ年齢(四十代後半)になっているから、とくに共感する歌が多いのかも知れない。
2007.11.23 Comment:0 | TrackBack:0
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