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一首だに歌残さざりし母にして晶子歌集の繕ひてあり(長野県・沓掛喜久男)


水田の痕跡残すためだけに荒れたる棚田の草刈る我は(防府市・重田正一)


義歯はずし床(とこ)につくとき暗闇に洗滌コップの義歯の歯ぎしり(加古川市・茨木 修)




1首目:昔のひとは、本をたいせつに扱いほころびも繕っていたのだ。そんなにも晶子の歌集を愛読しながら、自分では一首も作らなかった母。
与謝野晶子は、激しい歌が多い。晶子の歌に憧れつつも、自分の心情を吐露することには当時の女性は気後れしていたのだろう。一冊の古い歌集を手がかりに母をしのぶ、あたたかい歌。


2首目:離農された方だろうか。棚田の景観を保存するための草刈をしているのだろうか。山口県防府市の棚田は「棚田百選」に選ばれている。
「水田の痕跡残すためだけに」に、何をやっているんだろうというやりきれなさが窺える。


3首目:昼間あった口惜しい出来事を反芻しながら床につくとき、はずした義歯もまだ悔しそうなのだ。義歯、義歯、歯ぎしりと、「ぎしぎしぎし」が続く感じが面白い。(声に出して読むと面白い・・・「きまぐれ徒然かすみ草」のかすみさんに教えていただいた)
2009.01.13 Comment:0 | TrackBack:0
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