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第52回短歌研究新人賞
ナガミヒナゲシ/やすたけまり



なつかしい野原はみんなとおくから来たものたちでできていました

ゆれていたニワゼキショウもスズガヤも酒屋のあかい煙突の下

そらのみなとみずのみなとかぜのみなとゆめのみなとに種ははこばれる

ある年の数字がならぶ「ナガミヒナゲシ 発見」と検索すれば

その年にどこからかわたしも着いた陸半球の縁ぎりぎりに

ちいさくてかるいからだはきづかれずきずつけられず運ばれてゆく

夥という字を書いてみつめる実のなかにぎっしりとある意思をみつめる

ちがう生きものになりそう石けんの香りのつよい箱に入れたら

砂時計はんぶんにした実のかたち国道沿いに殖えてゆくもの

完璧なロゼットになれなくたって体育座りで空をみるから


やすたけまりさんの「ナガミヒナゲシ」の中から一部を紹介させていただきました。全部読みたい方は、短歌研究9月号をごらんくださいませ。

やすたけまりさん、おめでとうございます。
ナガミヒナゲシをモチーフにして、作者が帰化植物と同化しているとまで思わせて面白く読みました。後半、孤独感を感じやすかった子ども時代の回想になり、それも決して悪くはなかったのですが、ちょっと視点がずれてしまったのが惜しまれます。30首一貫するというのは、難度がさらに高いわけですね。
ちなみにわたしが、30首の中でいちばん好きと思ったのは、「完璧なロゼットになれなくたって体育座りで空をみるから」です。
やすたけまりさん、今後のご活躍をお祈りしています。



画像は、季節の花300様よりお借りしました。
2009.08.21 Comment:7 | TrackBack:0
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